おどうぐばこ

好き勝手あれこれ。だいたい大衆演劇のはなし。

明かりの妙

 

お、お久しぶりです…!すみません、遠征したりお初の劇団さんにときめいたりゲストで来てくれた方に浮かれたりとネタはいっぱいあるんですけどサボってました。文章にするとまとまらなくて…(言い訳)

 

だがしかし!更新頻度あがるやもしれません!我が家にパソコンがやってきた!ヤァヤァヤァ!

 

…なんてどうでもいい前振りは終わりにして本文はいります。

照明の美しさ、効果についてアレコレです。

※劇団の偏りがひどい。恋川さんやや多め?(笑)

※初めてPCのブラウザで更新するせいか、画像の表示のされ方がいつもと違います。今日は大きいしキレイ。

 

 パターン1:影

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「おつう」二代目恋川純座長(桐龍座恋川劇団)@三吉演芸場(2015.12.10)

座席の関係で上手く撮れなかったのですが、実は同じように影が下手にもできてたんです。左右から照らされ、シンプルだけどとても印象深い幕開けでした。また曲が「おつう」だから余計に活きる気がしますね。部屋の障子に写り込む影のような。

 

 

パターン2:靄の向こうに見えるシルエット

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左から二代目「また君に恋してる」「冬牡丹」共に二代目恋川純座長@新開地劇場(2016.01)

どちらも顔が見えないような薄暗さなんですが、ドラマチックで好きな光景です。靄の向こうに何を見出しているのでしょうか。ここを切り取ると踊りというよりはお芝居に近いのかもしれません。

そして私はこの2枚すごく繋げたくなります(笑)。

 

 

パターン3: 彩られる

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「春よ来い」桜春之丞座長(劇団花吹雪)@木馬館(2016.01)

本当は顔に照明の色が当たってしまうの好きじゃないんですがこれは別。切ない表情とピンクのコントラストが好きです。春之丞座長の女形ってにっこり笑ってる印象が強いから余計に。安直ですけど、桜色=春だなぁと感じます。

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「会いたい…」哀川拓都さん(新生真芸座)@篠原演芸場(2015.11)

これすごくないですか?!確か左右から照らすライトでレインボーになったと記憶しています。鬘まで見事なグラデーション。この曲は他も照明がとても面白かったです。

 

パターン4:暗闇に浮かぶ役者

こういうのが一番好きで、観ててゾクゾクするし撮りたいな、といつも思ってます。

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橘鈴丸座長(橘小竜丸劇団鈴組)@立川けやき座(2015.09)

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「会いたい…」哀川拓都さん@篠原演芸場(2015.11)

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哀川芝瞳さん(新生真芸座)@木馬館(2015.11)

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「カルムリ」二代目恋川純座長、恋川風馬さん@新開地劇場(2016.01)

大衆演劇って、客席と舞台の距離がとっても近い芸能だと思います。でもこういう照明ってあんなに近い距離で確かに自分の目で見ているのに、全く別の世界にいるような気になるんです。舞台の上で生み出す自分だけの世界に入り込む役者さんの姿は、まるで凝縮されたお芝居を見ているよう。

 

 

パターン5:上から照らされるだけ

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哀川拓都さん@木馬館(2015.11)

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「王将一代小春しぐれ」二代目恋川純座長@新開地劇場(2016.1)

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「花」二代目恋川純座長@新開地劇場(2016.1)

これら全部、ただ真上からの明かりに照らされているだけなんです。ひとつ前の芝瞳くんも実は同じような照明タイミングで撮ったものです。

 

決してくっきり見えるわけではないけれど、身体の動きの美しさが際立つ照明効果があると思います。背景幕も大道具もない、色すらない。舞台にあるのは役者の身体だけ。「なのに」「だから」どちらかはわかりませんが、よりいっそう全身から表情・感情が溢れてくるように感じます。

 

 

劇場やセンターの規模に左右されるとは思いますが、いわゆる「ハード面」にもこだわりが見て取れる劇団は見ていて気持ちいいし、もっといろいろ観たいなと思わせてくれますよね。

 

ちなみにこの記事だけで哀川拓都さんの写真を3枚使ってるのですが、どれも同じ曲(「会いたい…」DEEP)で撮ったものです。いやもう…いろんな意味ですごかった。